メルセデスベンツCクラスのバッテリー延命9年目/最終回

ECO system for the lead-acid battery
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■Long-term Test メルセデス・ベンツC230バッテリー最終回9年経過 - Part1

Mercedes Benz C230 battery - バッテリー比重値&電圧データ
装着装置  バッテリー再生延命器(12V)
装置装着日  2003.02.09
バッテリー  メルセデスベンツC230純正鉛バッテリー 12V 100Ah
車  種  メルセデスベンツC230 (W202) 初年度登録 1996.12
2003 2004 2005
セル番号 2月9日 3月2日 3月15日 12月2日 6月5日 12月3日 6月12日 最終回
12月18日
(+) 1 1.250 1.275 1.275 1.275 1.280 1.260 1.260 1.29 (1.277)
2 1.250 1.275 1.285 1.275 1.275 1.270 1.270 1.30 (1.287)
3 1.230 1.275 1.275 1.275 1.280 1.280 1.270 1.30 (1.287)
4 1.240 1.270 1.275 1.275 1.280 1.260 1.270 1.30 (1.287)
5 1.250 1.275 1.275 1.275 1.275 1.265 1.280 1.30 (1.287)
(-) 6 1.250 1.270 1.270 1.280 1.270 1.260 1.280 1.30 (1.287)
平均比重 1.245 1.273 1.276 1.275 1.276 1.265 1.271 1.29 (1.277)
最大比重 1.250 1.280 1.285 1.280 1.280 1.280 1.280 1.30 (1.287)
最小比重 1.230 1.270 1.270 1.275 1.270 1.260 1.260 1.29
比重差 0.020 0.010 0.015 0.005 0.010 0.020 0.020 0.01
 総電圧(V)  12.20 12.41 12.45 12.73 12.78 12.60 12.61 12.55
CCA値 - - - - - - 369 275
測定時刻 PM4:00 PM2:00 PM4:00 AM9:00 PM12:30 PM2:30 PM3:00 PM4:00
外気温(℃) - - - 17℃ 27℃ 18℃ 30℃ 2℃
このバッテリーは「9年」経過後、測定CCA値が「275」でした。要交換です。(2005.12.18)↑
※電解液の比重値が"1.260"以上なら正常。 ※(カッコ)内の数字は補正後の数値です。

メルセデス・ベンツ C230 (W202)
■2003年2月9日

6年経過したメルセデス・ベンツC230/W202のバッテリーに"バッテリー再生延命器"を装着。

この時点で、すべてのセルで比重値が低下。3番セルの比重値が大きく下がっており、一番冷え込む季節でもあるため要交換の状態です。


■3月2日

 バッテリーのすべてのセルで比重値が上昇。ほぼ正常の比重値1.28に近づいています。


■3月15日

 良好状態を維持。


■比重値の回復 (バッテリー再生完了) 

 このデーターはサルフェーションが微粒子分解され、希硫酸濃度が上昇している証拠です。徐々に比重値が上昇しているのがポイントです。更に電圧も徐々に回復しています。2003年3月2日の時点で、バッテリーはほぼ再生完了。


■結果

 「バッテリー再生・延命器」により、要交換のバッテリーでも比重値が回復して再生しています。



■要交換であったバッテリー

2003年2月9日時点において、全セルで比重値の低下が見られ、3番セルの比重値は1.23を示しています。この時点でバッテリーは新品時から6年経過。それにしても、よくもこれほどの年数に耐えたものです。しかし明らかに要交換の状態でした。

このバッテリーが6年間かろうじて使用できた理由として、次の3点が推測されることでしょう。

[1]バッテリーがトランクルームに設置されている。

この車両はトランクルームにバッテリーを搭載しています。一部のメルセデスベンツやBMW、国産車はトランク内やリヤシート下にバッテリーを格納しています。これは車両設計上の理由や走行性能、前後の重量バランスの最適化等の理由もあることでしょう。

メルセデス・ベンツ C230(W202) エンジンルーム
メルセデス・ベンツ C230(W202) トランクルーム
トランクルーム下部に20kg
オーバーのバッテリーを搭載
この設計の副産物としてバッテリーは、夏季におけるエンジンルーム内の熱の影響をまったく受けません。

また冬期はエンジンルームに冷気が入り込んできますが、その影響も受けません。(外気温の影響は受けます。)

鉛バッテリーにとって温度変化は苦手なものですから、トランクルームに設置する設計はとても理想的だと考えられます。

ちなみに、このバッテリーの電解液は明らかに蒸発が少ない傾向があります。トランクルームに設置されているのも好影響を与えているものと考えられます。

[2]エンジン排気量の割にはバッテリー容量に余裕がある。

このバッテリーはメルセデス・ベンツEクラスと同一のサイズ(100Ah)です。V6、直6エンジンを始動する場合と直4エンジンを始動する場合では無論バッテリーの負荷が違うことでしょう。

ただ同排気量の国産車と比べてバッテリー容量に十分な余裕があるのは確かです。また、この時代のメルセデスは現代と比べて電装品がシンプルです。バッテリーに余分な負荷を与えていないのもプラスの作用を与えていることでしょう。

[3]正規ディーラー物である。

一部、並行輸入車のバッテリーは寿命が短い傾向があると言われます。この理由として、オルタネーター関係の設計が現地仕様のままであるため、日本の道路交通環境にマッチしていないという説があるようです。

日本国内では渋滞の低速走行が原因でバッテリーがエンジンルームの熱の影響を受けやすく、アイドリング状態ではオルタネーターが100%の性能を発揮できません。また各オプション電装品による消費電力の増加が考えられます。

更にサルフェーションの影響により月日と共に充電効率が低下していきます。結果的にバッテリーがサルフェーションによりダメになりやすいというわけです。つまり平行輸入車のバッテリーであっても、電極板上のサルフェーションの付着を予防すればいいのです。


■テストの経緯から

バッテリー再生延命器により、サルフェーションが分解されて比重値が回復したわけですから、後は定期的に精製水を補充するだけです。これは開放型バッテリーにとって大切なメンテナンスです。

将来的に、この鉛バッテリーが使用不可になる原因は電極板やセパレーター等の内部パーツが物理的な寿命を迎えた時となります。

ウェブサイト上で、これ以上事実を証明するのは難しいものです。それがインターネットでの情報伝達の難しいところでもあります。現物をご覧いただければ納得いただけるのですけど。

今までの長期テストの経緯から次の2点は言えるのではないでしょうか。

1.サルフェーションの発生を予防すれば、比重値と電圧は正常範囲で安定する。
(※バッテリーは蓄電池ですから、定期的に走行(補充電)することで良好状態をキープできます。)

2.高性能バッテリーの電極板は十分な耐久性がある。


■長期テスト完了

メルセデス・ベンツ C230(W202)
2005年12月18日のバッテリー診断の結果から、CCA値の低下につき要交換と判断致しました。新車登録から丸9年間バッテリーは無交換でした。(新車登録から6年経過後、バッテリー再生・延命器装着)

結論として十分な結果だと思います。このテストの経緯からも、寿命末期のバッテリーでも”バッテリー再生延命器”で延命できることが検証できました。2006年に入りましてバッテリー交換を予定しております。

以上をもちまして、純正バッテリー&バッテリー再生延命器の長期テスト最終回とさせていただきます。(2005.12.21加筆)





メルセデス・ベンツC230(W202)バッテリー/比重値グラフon2003
2003年測定グラフ



■Long-term Test メルセデス・ベンツバッテリー最終回9年経過 - Part2


[定期診断 - 電圧、比重値]

■長期テスト最終回(2005年12月18日) - 比重値、電圧、CCA値測定


メルセデス・ベンツC230(W202)バッテリー測定Dec.18 第1セル 第2セル 第3セル 第4セル 第5セル 第6セル
定期診断 左から、第1セル→第6セル(プラス端子→マイナス端子)

●測定結果

すべてのセルの比重値は、適正範囲(比重計のグリーンゾーン)に収まっています。走行直後に測定したため、若干高めの値です。電解液の色も正常。今回、外気温と水温共に低かったため、測定後の比重値を補正値(0.0007)で補正しました。

今回もCCA値を測定。
CCAテスターで「Replace Battery(要交換)」と表示されました。電圧は12.55V。純正メルセデスベンツバッテリーの基準CCA値は450。

 ・基準CCA値・・・450
 ・今回CCA値・・・275
 ・275×1/450×100 = 61%(対基準値)

電圧、比重値が正常でも、CCA値が低下しているということは電極板の劣化を意味します。尚、現在のエンジン始動性は外気温0℃前後でも問題ありません。

ここで疑問が浮上するかもしれません。「電圧と比重値が正常なのに要交換?」

鉛バッテリーは「電圧、比重値、CCA値」の3つの測定値からより正確な診断が可能です。

1〜2時間走行後の比重値は正常ですから、サルフェーションは問題なく分解されていることが解ります。しかし、電極板が物理的に劣化してくると、CCA値が低下していくのです。無論、サルフェーションの発生によってもCCA値は低下していきます。

CCA値の低下原因は2つです。
  1. サルフェーション現象
  2. 電極板の劣化
上記測定結果のとおり、バッテリーを充電すれば比重値は正常です。ということは、CCA値の低下原因は「2」の電極板の劣化と考えられます。電極板の劣化によるCCA値の低下については、今後の研究者レベルでのご見解に期待します。

●結論

このバッテリーは新品時から「9年」経過していますが、そろそろ要交換です。それにしても、この純正バッテリーは長年に亘る使用によく耐えたものです。長期テストの結果として以下の結論が言えるのではないでしょうか。

スターターバッテリー(JIS規格または高性能タイプ)に常時ディサルフェーターを装着すれば

 1. 正常な環境、使用方法であればバッテリー寿命を延ばすことが可能。
 2. 電圧、比重が低下すれば充電すればいい。
 3. 高性能バッテリーは十分な耐久性がある。

●点検結果・・・2005年12月車検完了
新しい車検証/2005 PDF
定期点検記録簿/2005 PDF
Download Adobe





■2005年6月12日 - 比重値、電圧、CCA値測定

メルセデス・ベンツC230(W202)バッテリー測定June,2005 第1セル 第2セル 第3セル 第4セル 第5セル 第6セル
定期診断 左から、第1セル→第6セル(プラス端子→マイナス端子)

●測定結果

すべてのセルの比重値は適正範囲(比重計のグリーンゾーン)に収まっています。電解液の色も正常。

今回、CCA値を測定。電圧は、12.61V。純正メルセデスベンツバッテリーの基準CCA値は450A(コールドクランキング電流)。

 ・基準CCA値・・・450
 ・今回CCA値・・・369
 ・369×1/450×100 = 82%(対基準値)

新車登録から6年目に「延命装置」を装着したため、その時点でCCA値が低下していたと思われます。電圧、比重値が正常でもCCA値が低下しているということは、電極板の劣化を意味します。尚、現在のエンジン始動性は良好です。

このバッテリーは新品時から「8.5年」経過していますが、まだまだ現役です。
次回測定時(2005年12月予定)にバッテリー性能の低下(電極の劣化や電解液のにごり等)が見られたら、無理をせずバッテリー交換すべきか否か判断する予定です。

サルフェーションの発生を予防することにより、多少の電極板の劣化等が見られてもバッテリーは問題なく機能することが解ってきました。鉛バッテリーの電極板は、充電放電により体積変化があると言われます。これが1つの要因として、極板の物理的劣化につながるようです。高性能バッテリーと激安バッテリーの性能差の1つとして、電極板の物理的な耐久性であるのは間違いないでしょう。

●点検結果・・・2004年12月定期点検終了
定期点検記録簿/2004 PDF バッテリー液を1本注入。
電解液が薄くなっています。
Download Adobe



■2004年12月03日 - 比重値および電圧測定

メルセデスベンツC230(W202)バッテリー測定Dec.2004 第1セル 第2セル 第3セル 第4セル 第5セル 第6セル
定期診断 左から、第1セル → 第6セル(プラス端子 → マイナス端子)

すべてのセルの比重値は適正範囲(比重計のグリーンゾーン)に収まっています。電解液の色も正常です。

尚、前回より若干比重値と電圧がダウンしているため、そろそろ電極板の疲労が予測されました。新車時(新品時)から「8年」経過しているため十分な結果です。

ところが、12月1日のディーラー定期点検で「バッテリー液」を1本注入していることが判明。

  ・定期点検記録簿/2004 PDF

これでは、バッテリー液が薄くなって比重値が低下する訳です。

■測定結果

比重値、電圧(12.6V)ともに適正範囲です。このバッテリーは、新品時から「8年」経過していますが、まだまだ現役です。

今後も長期テストはまだまだ続きます。


※ バッテリー液の不足状態やバッテリー強化液の補充により、電極板が劣化、損傷するケースがあります。このような物理的トラブルが発生した場合、電極板の本来の寿命を発揮できないケースがあります。



■2004年6月5日 - 比重値および電圧測定

メルセデス・ベンツC230(W202)バッテリー測定June,2004 第1セル 第2セル 第3セル 第4セル 第5セル 第6セル
定期診断 左から、第1セル → 第6セルです。(プラス端子 → マイナス端子)

画像では解りにくいですけど、すべてのセルの比重値は適正範囲(比重計のグリーンゾーン)に収まっています。電解液には濁りも無く透明です。電圧も正常。

■測定結果

比重値、電圧ともに良好状態を保っています。このバッテリーは、新品時から「7年半」経過

もし2003年2月の時点で「バッテリー再生・延命装置」を装着していなければ、このバッテリーは性能低下により寿命を迎えていたことでしょう。(比重値が1.26以上であれば良好。)

←電圧は12.78V



●点検結果・・・2003年12月車検完了 
(バッテリー液を補充していただいたようです。)

Download Adobe



■2003年12月2日 - 比重値および電圧測定

●測定結果

メルセデスベンツCクラス(W202)バッテリー測定Dec.,2003比重値、電圧ともに良好状態です。このバッテリーは新品時から「7年経過」。(オドメーターは、41,891km)

もし、2003年2月の時点で「バッテリー再生延命装置」を装着していなければ、このバッテリーは性能低下により寿命を迎えていたことも十分考えられます。(比重値が1.26以上であれば良好。)


※バッテリーがトランク内に格納されています。
※2番セルの比重値が前回より、0.01下がっていますが、それ以外のセルは性能を維持しています。電圧は12.73V(ボルト)。




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